2015年11月8日日曜日

坂口安吾曰く・・・



 私は坂口安吾が好きだ
 彼が、日本文化私観(1943年だ!)でこう言った。

 「天才世阿弥は永遠に新らただけれども、能の舞台や唄い方や表現形式が永遠に新らたかどうかは疑しい。
 古いもの、退屈なものは、亡びるか、生れ変るのが当然だ」

 
 そう言って彼は、法隆寺を潰して菜園やバス停にしてしまえと唱える。
 そうしたところで、日本文化が失われることはないそうだ。
 たぶん、そうだろう。
 
 
 日本文化私観の2年後に日本は敗戦し、占領統治を経て日本は大きく変わったとされる。
 だが、日本文化が失われたと、私は思わない。

 彼が生きていた時代から、既に70年以上が経過している。
 だが、日本文化はなくなったと、私は思わない。


 今日も古くて、退屈なものは滅びていく。


    アベノン (L)28mm F3.5


  今日はこんなところで



0 件のコメント:

コメントを投稿