私は坂口安吾が好きだ
彼が、日本文化私観(1943年だ!)でこう言った。
「天才世阿弥は永遠に新らただけれども、能の舞台や唄い方や表現形式が永遠に新らたかどうかは疑しい。
古いもの、退屈なものは、亡びるか、生れ変るのが当然だ」
そう言って彼は、法隆寺を潰して菜園やバス停にしてしまえと唱える。
そうしたところで、日本文化が失われることはないそうだ。
たぶん、そうだろう。
日本文化私観の2年後に日本は敗戦し、占領統治を経て日本は大きく変わったとされる。
だが、日本文化が失われたと、私は思わない。
彼が生きていた時代から、既に70年以上が経過している。
だが、日本文化はなくなったと、私は思わない。
今日も古くて、退屈なものは滅びていく。
アベノン (L)28mm F3.5
今日はこんなところで
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