2016年5月4日水曜日

終末観光 三和商店街


 世間はGWで、観光地は家族連れやらカップルでキャッハうふふかもしれない。
 が、そんなことは知ったことではない人間もいる。
 
 今日も退廃的なものを撮りに行く。
 空はこんなにも青いのに。


 ちなみに、件の物件はJR四日市駅から歩いて5分のところにある。
 近鉄からだと遠いので注意。
 なお、JR四日市駅もかなりの火力である。おそらく国鉄時代のものをそのまま使っている。
 建て替えの予定は、たぶんない。

   Summilux 50mm/f1.4 ASPH.



 JR四日市駅から歩いて5分の場所に、三和商店街はある。


    Elmarit 28mm/f2.8 ASPH.



 どう見ても廃墟だ。
 だが、これは生きている廃墟なのだ。驚くべきことに、中で営業している店がある。
 結局廃墟であることには変わりはないじゃないかって?
 ハハハ・・・バレたか。


   Elmarit 28mm/f2.8 ASPH.



 入り口から・・・力とは何かを考えさせられる。
 力とはなんだろう?
 力があれば何でもできるのだが。


   Elmarit 28mm/f2.8 ASPH.




 天井に穴が開いているのは、温度調節のためではなくトタンが吹っ飛んでいるからである。
 骨組みは木でできている。
 木とトタンという最強の組み合わせだ。


   Elmarit 28mm/f2.8 ASPH.



 窓の開き方が一々退廃的だ。

   Summilux 50mm/f1.4 ASPH.



 曇り方まで退廃的だ。窓枠が木でできてるところなど憎らしい。

   Summilux 50mm/f1.4 ASPH.



 火災があったのか燃え落ちている箇所がある。

   Summilux 50mm/f1.4 ASPH.




 空がとても青い。
 春風が商店街の奥まで吹き抜けていく。
 自然の営みを感じるには、天井を破壊すればいいという好例であろう。
 
 気象庁の発表によると本日は強風注意とのことで、いつ何が頭上に落ちてくるか知れたものではない。


   Elmarit 28mm/f2.8 ASPH.



 冗談ではなく、本気で天井が崩壊している。
 あちこちに頭上注意の看板がある。
 そして、今日はとても風が強いのだ。トタンがバタバタと震えていて煩いほどに。


   Elmarit 28mm/f2.8 ASPH.



 ほんとうでしょ?


   Elmarit 28mm/f2.8 ASPH.



 生きてる廃墟を奥へ奥へと進んでいく。
 もちろん、一人っきりで。


  Elmarit 28mm/f2.8 ASPH.




 そかしわ、豚肉、ソーセージ、ハム・・・松坂牛の地元だが、、牛肉はないようだ。
 この看板も一見の価値あり。

   Summilux 50mm/f1.4 ASPH.




 看板か、広告でも釣ってあったのかもしれない。

   Summilux 50mm/f1.4 ASPH.




 トタン越しに降り注ぐ光は優しい。
 死体の優しさだ。
 死体は噛み付いてこないし、どんな酷いことをしても文句も言わない。死人に口なしである。
 厄介なのは生きている人間だ。

   Summilux 50mm/f1.4 ASPH.




 時はすぎる。建物は崩壊していく。
 建物の半数以上が危険立ち入り禁止となっている場所だ。
 この記事を見て、見に行くという奇特な人はご注意を。全て自己責任である。

   Summilux 50mm/f1.4 ASPH.




 扉を開けた瞬間、こんな風に崩れ落ちそうだ。
 ちなみにここ危険物が散乱しているので注意。ここで画鋲を踏んでしまった。
 ブーツだったので平気だったが。


   Elmarit 28mm/f2.8 ASPH.




 画鋲を抜きながら空を見上げる。


   Elmarit 28mm/f2.8 ASPH.

 

 こんな惨状でも、電球が生き残っているのは意外だ。
 奇妙な透明感を感じる。

   Summilux 50mm/f1.4 ASPH.



 スピィーカーらしきもの。
 在りし日はここからラジオか、有線放送でも流していたのかもしれない。

   Summilux 50mm/f1.4 ASPH.



 かつて駅前の商店街としてここは賑わっていたのだろうか。
 もはや当時の活気を思わせるものは見当たらない。

   Summilux 50mm/f1.4 ASPH.



 とても細い路地で、すれ違うのにも苦労しそうだ。
 そんなに遠くない昔、ここに国鉄か、コンビナートで働いていて労働者が押し寄せてきたのだろうか。


   Elmarit 28mm/f2.8 ASPH.



 空の青さだけは変わらない・・・ではないよな。
 四日市喘息でゲホゲホやっていたころに比べたら絶対に、空は青さを増しているだろう。
 かつては七色に輝くと言われるほど酷かったわけだし。


   Elmarit 28mm/f2.8 ASPH.



 でも、七色に輝く空に人は夢を見ていたのかも。
 科学は無限に発展し、経済は無限に成長し、誰もが公営住宅に住んで、マイカーを買って、テレビやら、家電を持てるようになるとか、そんな夢を。


   Elmarit 28mm/f2.8 ASPH.



 夢なんて、寝ているときだけ見れば十分だ。
 起きているときには見ない。
 私はそういう人間だ。


   Elmarit 28mm/f2.8 ASPH.




 草が生えるようなことを言っている。

   Summilux 50mm/f1.4 ASPH.



  そろそろ帰りますか。

   Elmarit 28mm/f2.8 ASPH.



 バイバイ。
 さようなら。
 おやすみなさい。

    Elmarit 28mm/f2.8 ASPH.




  今日はこんなところで




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