中華自民共和国が面白いものを造った。
7artisans 50mm / f1.1 Leica Mマウントレンズである。
少し前、Leica Rumorsに記事が載って一気に有名になった。
当初は宮崎光学のゾンネタールのコピーなどと書かれていたが、それはフェイクであった。
汎猫氏によると光学系の断面図を見る限り、ウルトロンタイプのようだ。
画角とスペックから憶測でゾンネタールのコピーと書いたのだろう。失礼な話である。
さて、それでは開封の儀をご覧いただきたい。
FUJIFILM X-T1+XF60mmF2.4 R Macro
製造は深セン市のようだ。
去年、行った香港の北側にある町で、中国の改革開放政策の当初から開放されていた町である。
いずれ訪れてみたい町だ。
FUJIFILM X-T1+XF60mmF2.4 R Macro
化粧箱の上面にはメイドインチャイナと高らかに謳われている。
この化粧箱、頑張って造っているがあまりよい出来ではない。
まぁ、レンズの価値が化粧箱で決まるわけではないのだからいいけれど。
FUJIFILM X-T1+XF60mmF2.4 R Macro
レンズポーチ。何の変哲もない。縫製はしっかりしている。
FUJIFILM X-T1+XF60mmF2.4 R Macro
中には説明書と謎の取説が。
ちなみに説明書は全く別のレンズの説明書が入っていたwどうなってんの?
FUJIFILM X-T1+XF60mmF2.4 R Macro
どうもこのレンズ、自分でピント位置の調整をできるらしい。
あとで気がついたのだが、このレンズはオーバーインフで、ピントリングが無限遠位置では回りすぎになる。
その少し手前で合焦するので修正する必要がある。
ピントが合わないなら自分で直してね、ということなのだろう。ある意味、潔い話だ。
Leicaやコシナがやったら絶対に許されないだろうな。
FUJIFILM X-T1+XF60mmF2.4 R Macro
で、これが件のレンズである。
絞りは無段変速。つまり絞りクリックとかはない。
表面の処理は悪くない。イベリットF2.4の気持ち悪い肌触りにくらべると圧倒的に普通である。
FUJIFILM X-T1+XF60mmF2.4 R Macro
画角は50mm、開放F1.1、フィルター経は55mmである。
FUJIFILM X-T1+XF60mmF2.4 R Macro
このかぶせキャップ、金属製で作りはしっかりしている。
なお、すべり止めに内側に貼られているのは布ではなく、スポンジである。
さらに深さが足りないので、保護フィルターをつけると被せられなくなる。致命的な欠陥と言わざる得ない。
FUJIFILM X-T1+XF60mmF2.4 R Macro
他の50mmと一緒に並べてみる。F値のわりにコンパクトなことがわかるだろう。
FUJIFILM X-T1+XF60mmF2.4 R Macro
なぜ、そんなにコンパクトかというと後玉が思い切り出っ張るからである。
ちなみに標準的なMマウントリアキャップをつけると干渉して、無限遠位置まで回らない。
そういうときは底の深いリアキャップをつけるものだが、付属のリアキャップは標準のリアキャップである。
そのため無限遠まで回らないので、故障かと一瞬思ったほどである。
FUJIFILM X-T1+XF60mmF2.4 R Macro
LeicaM240につけるとこうなる。大きさは35mmズミルックスよりも一回り大きいぐらいかな。
おもったよりバランスは悪くない。むしろ、いい。コシナのノクトンF1.1を昔使っていたが、それよりも一回りは小さい。
FUJIFILM X-T1+XF60mmF2.4 R Macro
で、試射のために名古屋の町中へゴーである。
日中に開放は無理で、これはF4で撮影。至って普通に写る。
LeicaM240+7artisans 50mm / f1.1
これもF4で撮影。ここまで絞るとふつうに写る。
LeicaM240+7artisans 50mm / f1.1
やはり開放描写こそ、このレンズの真価であろう。
お前は洗濯機か、と思うようなぐるぐるボケがでる。ピント面はふわついている。
LeicaM240+7artisans 50mm / f1.1
だが、F2.8ぐらいまで絞るときっちりと写る。
LeicaM240+7artisans 50mm / f1.1
よく分からんレンズだ・・・
LeicaM240+7artisans 50mm / f1.1
日中に、しぼって撮るなら普通の日本のレンズと遜色ない写りである。
LeicaM240+7artisans 50mm / f1.1
歩いて、イエネコカメラへ
これは一段しぼってF1.4の描写。存外に暴れない。周辺の光量が落ちている。
LeicaM240+7artisans 50mm / f1.1
F1.1で近接最短だとここまで乱れる。
LeicaM240+7artisans 50mm / f1.1
これは3段しぼって、F2である。
LeicaM240+7artisans 50mm / f1.1
日が落ちてきたので、徐々にしぼりをひらいていく。これはF1.4
周辺光量がおちているし、描写が流れる。
LeicaM240+7artisans 50mm / f1.1
これは絞り開放で撮っている。
あれ?けっこうシャープネスだな。どうなっている?
LeicaM240+7artisans 50mm / f1.1
開放でも無限遠だとそんなに暴れないようだ。
LeicaM240+7artisans 50mm / f1.1
ピントが3mぐらいで開放で撮っている。背景が大暴れ中だ。
LeicaM240+7artisans 50mm / f1.1
これも何事かと思うほど背景がボケる。F値は開放である。
ピント面は割合シャープネスを保っている。これならノクトンよりもシャープかもしれない。
LeicaM240+7artisans 50mm / f1.1
ここから下は全部、絞り開放で撮っている。
LeicaM240+7artisans 50mm / f1.1
拡大してみたのだが、開放でも意外とピント面はシャープである。
近接最短のような過酷な条件でなければ、存外、開放からシャープに写るようだ。
どうも、絞りやピンチ位置でかなり描写が変わるレンズらしい。
LeicaM240+7artisans 50mm / f1.1
絞り開放でもちょっと距離をとって撮れば、よく写る。
LeicaM240+7artisans 50mm / f1.1
お腹が減ってきた。
LeicaM240+7artisans 50mm / f1.1
今日はこんなところで
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