2015年10月28日水曜日

大須骨董市は毎月18、28日開催


 ということで、28日は朝から大須に繰り出す。
 何か掘り出しものはありませんかー?ありませんでした。

 レンズは万能感あふれるZMビオゴン35mmF2の一本勝負。
 このレンズ、適度に大きく、大変シャープで、出てくる絵はちょっと青方向に転ぶ以外は優秀。
 それでいてお値段はズミクロン35mmF2の半分程度と大変、お財布に優しい。

 もしも、LeicaとZEISSで迷ったら、ZEISSでもいいと考えても後悔しない程度には優秀。
 Voigtlanderのレンズは・・・えーっと。


   Carl Zeiss Biogon T* 2/35 ZM

 殆ど、毎回顔を出しているのだが、レアなものが見つかる確率はそれほど高くない。
 1年で24回開催だが、いいものが出るのは3~4回である。
 レアでも、予算を越える場合はスルーが安定。
 自分の決めた予算を1円でもオーバーしたら手を出さないことを徹底しないと後で後悔することになる。

 今回の探索で、ちょっと心が動いたものを記す。

 1 レオタックスK?+フジノンLマウント50mmF2.8 25K
   フジノンLマウントは数が少なく希少品。レンズのコンディションも良好。
   ボディのレオタックスはファインダー、二重像、シャッターも良好だった。
   これでフジノンF2とかだったら、飛びつくがF2.8・・・うーん。

 2 Canon ⅥL(6L)型+CANON50mmF1.8 25K
   この頃のCANONのレンズはやたら曇って状態が悪い事が多いのだが、これは澄んでいた。
   また、ボディの6Lは当時製造された最高級品であり、現存する数が少ない。
   だけど、25Kはちょっとなー。ワンランク上のF1.4レンズがついていたら飛びついたかも。
  


 さて、気を取り直して写真を撮ろう。

   Carl Zeiss Biogon T* 2/35 ZM



 11月に伏見稲荷に行きたいと思います。
 作戦は午後1に一度入って撮影ポイントを決定。日没直前に入って撮影。
 神かくしにあったら幽世からレポートいたす。

   Carl Zeiss Biogon T* 2/35 ZM



 大須から栄方面に向かって歩く。

   Carl Zeiss Biogon T* 2/35 ZM


 仕込みの真っ最中ですかね?
 私も料理は極稀にします。普段は・・・えーっと

   Carl Zeiss Biogon T* 2/35 ZM


 今日は暖かいですよ。
 小春日和。
 まるで白昼夢のような・・・

   Carl Zeiss Biogon T* 2/35 ZM


 とはいえ、交通事故には気をつけましょう。
 ぼーっとしていると粉々になりますよ。
 目の前で事故が起きてビビリつつ、散らばった破片に向けてシャッターを切る。

   Carl Zeiss Biogon T* 2/35 ZM


 清潔なのはありがたい。

   Carl Zeiss Biogon T* 2/35 ZM


 三越の屋上に観覧車があります。
 ご存知でしたか?

   Carl Zeiss Biogon T* 2/35 ZM

  と言っても現在、営業はしていません。
  平成17年まで動いていたそうですが、現在は文化財として保存されています。
  デパート屋上にある観覧車としては日本最古のものだそうです。


 再び、大須に戻るコース
 ほんとに今日は不思議な光線である。

   Carl Zeiss Biogon T* 2/35 ZM


 グリコのお姉さん頑張って
 ほんとに光線が変で、非現実的な絵が撮れる。

  Carl Zeiss Biogon T* 2/35 ZM


 今日はこんなところで





2015年10月25日日曜日

地元のお祭り その2


 地元のお祭りに行ってきた。
 だから、どーだーこーだというのはないけれど。

 もはや定番で、定番すぎる故に逆に没個性的とさえ評されるようになってしまったご当地のユルキャラから。
 20年ぐらい早く生まれていたら、元祖ユルキャラになれたのに。
 1ピコグラムぐらい惜しい。
 
   LEICA SUMMARIT-M f2.5/90mm

 
 お手伝いの少年よ。大志を抱け。

  LEICA SUMMARIT-M f2.5/90mm


 いやー寒いです。
 急に寒くなりやがりましたよ。屋台のかきごおり屋さんが涙目。
 確かに、今年はいつまで経っても寒くならないと言ってましたけど、寒くしてくれと頼んだ覚えはないんですけどねー

   LEICA SUMMARIT-M f2.5/90mm

 
 芋煮がやけに旨そうに見える。
 実際、旨かったです。
 
   LEICA SUMMARIT-M f2.5/90mm


 さて、このお祭りの会場、全部日陰なんですよ。
 風は吹くし、急に冷えるし、絵が寒々しい。



   LEICA SUMMARIT-M f2.5/90mm


 というわけで、全力で明るくしてみました。

   LEICA SUMMARIT-M f2.5/90mm


 さらに明るく、春みたいに見える効果をつけてみました。
 デジタルという魔法も、奇跡もあるんだよ。
 
   LEICA SUMMARIT-M f2.5/90mm


 さてと、何やら子供の黄色い歓声が聞こえるのにで、室内会場に行くと面白そうなことをしている。

   LEICA SUMMARIT-M f2.5/90mm


 皿回しとか。
 玉乗りやら、風船芸もあり、この人はガチでいい腕をしていた。
 来年も来てほしいなぁ。

   LEICA SUMMARIT-M f2.5/90mm



 ラストワン。思い切り近寄ってポートレート
 
   LEICA SUMMARIT-M f2.5/90mm


 今日はこんなところで





2015年10月24日土曜日

Leica M Typ 801 = DIGITAL LEICA CL ?



 以下は全て与太話です。
 本気にしないように。
 また、以下の画像は私が作ったクソコラです。


 だけど、こういうのがあったら・・・どうしよう?



 さて、去る10月20日にLeica SL(Typ 601)が発売された。
 ライカの新型のミラーレスカメラである。
 日本の国産カメラだとソニーのα7がもっとも近い。

 考えることは割と皆さん同じで、比較画像が早い段階で出回った。 

Leica SL vs Sony A7R II Side-by-Side Comparison

 やっぱり、大きい。
 この大きさだと一眼レフカメラと指して変わらないサイズになっている。
 この大きさや、デザインについては否定的な評価が目立つ気がする。


 私はこのLeica SLを見て、iPhoneみたいだなーと思った。
 それは今はちょっと変わっていて、今はLeica SLはiMacだと思っている。

 
ウィキペディアの記事

 AppleとLeicaは似ていると思う。
 Appleはデジタル産業のパイオニアであり、Leicaも35mmカメラのパイオニアである。
 パイオニアとして一度、業界をリードした後、後発に圧されて苦しんだ時期があるのも、日本製カメラに圧されて来たLeicaの歴史に重なって見える。(Leicaは一度、倒産しているが)
 どちらも強烈なブランド力を持っているのも似ている。
 
 今や、Appleは全米最大の企業だけれど、その反転攻勢はiMacから始まった。
 これがなかったら、その後のiPodもiPadもiPhoneもなかっただろう。

 Leica SLがiMacなら、ライカはきっとiPhoneのようなカメラを投入してくるだろう。
 幾らなんでもこのカメラは大きすぎるし、高過ぎる。
 市場のシェアを奪うには、20~30万円代のカメラが必要だ。

 20~30万円と聞くと高いように思えるが、安いコンデジがスマホのカメラに圧されている現状で、CANONのNIKONも高級路線に転換している。
 昔の日本製カメラが持っていた価格競争力は失われつつある。それを自ら放棄する戦略を採っている。
 しかも、性能面の優位も怪しくなってきた。

 性能面で見れば、Leica SLは日本製デジカメに決して劣るものではない。
 Leicaは日本製カメラに性能面で追いつきつつあり、日本カメラは安くなくなってきた。
 これは恐ろしいことだ。 

 
 Leicaと日本のカメラ。
 値段はちょっとだけ高いが、性能は同じぐらい。
 だったら、どちらを買うだろうか?
 
 日本のカメラか、それとも外国の有名なカメラか?
 日本のスマホか、それともiPhoneか?
 ちょっと高くても、少し性能が劣っていても、ブランド力はそれを覆して余りある力だ。
 
 Leica SLの第一報は、ライカフレックス的なカメラというものだった。
 ならば、Leicaが作る、iPhoneのようなカメラは、きっとLeica CL的なカメラとアナウンスされるんじゃないだろうか?


 少し前に気になる記事があった。
 Leicaが光電子レンジファインダーの特許をとったという情報だ。
 Leica’s patents for optoelectronic rangefinder
 
 この技術を使えば、レンジファインダーを維持しつつカメラを小型化できるかもしれない。
 Leicaの伝統的なレンジファインダー機のM型には在来の光学レンジファインダーを使い、廉価で小型化が必要とされるLeica CLではこちらを使うという住み分けはどうだろうか?


 もう一つ気になる記事がある。
 Leicaと業務提携しているPanasonicがここ2~3年のうちに、何か大きなパラダイムシフトがあると言ったらしいのだ。
 それは技術の変化という意味だろうか?
 だが、それではパラダイムシフトなんて言葉は使わないだろう。
 The paradigm shift from Panasonic…
 

 フィルカメラのLeica CLが発売されたのは、Leicaが日本のMinoltaと協業していた時期だ。
 現在製造されているLeicaのデジタルカメラには、Panasonicの技術が大量に投入されている。
 Leica SLの前に発売されたLeica QにはPanasonicのバッテリーが使われているほどだ。

 
 さて、現在LeicaのフラグシップモデルであるM型ライカ(M240)が発売されたのは、2013年である。
 その一つ前の世代のM9が発表されたのが2009年。M8が2006年だ。
 3~4年毎に新作発表するとすると、新型M型ライカが来るのが2017~2018年だろう。
 Panasonicのパラダイムシフトがあるのもその時期だ。

 ・・・うーん、ひょっとして、ひょっとしませんか?

 
 LeicaがiPhone的なカメラを投入してきたら・・・日本のカメラは大丈夫だろうか?
 ちょっと心配です。
 
 


レビュー イエネコカメラへの道


 さて、イエネコカメラについてレビューを書いてみようと思う。


 何しろ毎週入り浸っているにも係わらず、ロクに買い物もしていないという。
 よくそんなんで店主が怒らないものである。
 というわけで、怒られる前に何かしようと(買い物をしようとは考えない)いうわけで、レビューを書く訳だ。
 HAHAHAHAHAHA・・・Orz<スイマセン

 イエネコカメラのブログはこちら

 住所(名古屋市中区新栄1−6−3 シャインビル218号室)は既に明らかであり、あとはグーゲルで検索すれば直ぐ行けると思うでしょ?
 実は、住所だけではちょっと・・・いや・・・かなり分かりずらい場所にお店があるのだ。
 なので道順から解説してみんとすなり。

 


 さて、貴方がイエネコカメラに行こうとするなら、地下鉄を使うことをお勧めする。
 というか、バスでの行き方が分からぬので説明しようがない。
 一応、バス停はあるにはあるので、バスを使う人は各々で確認されたい。


 
 
 貴方が、新栄町の地下鉄改札を潜るとき、目の前に1番出口が見えるはずだ。
 そのまま一番出口から地上に出られたし。


 おそらくこの段階で迷うことはないだろう。
 何しろ、この地下鉄は出入り口が1番と2番しかないのだ!


 さて、地上に出た貴方にイエネコカメラが入ってるシャインビルの場所をお伝えしたい。
 これがかなり分かりにくいので矢印を用意した。
 写真奥のビールの看板のある建物がシャインビルである。



 シャインビルまでは徒歩です。
 てくてく歩いてください・・・3~4分ぐらいです。
 一番搾りの看板を目印にするといいでしょう。


 え?看板が変わったらどうしたらいいかですって?
 なーに、心配はいらない。そういうときはフォースを使うのだ。ルークよ。
 目を閉じて呪文を唱えろ。エコエコアザラク・・・エコエコアザラク・・・エロイムエッサイム・・・
 気が変になったと思われるので、文章はほとほどにしておく。



 さて、ビルの入り口を見てみよう。
 おそらく一撃で、このビルがいつの時代に建てられたものかお分かりいただけるはずだ。
 おそらく手書きのシャインビルという書き込みに、鉄製のクソ重い頑丈なドアがある。
 おそらく自動化などされていない。
 おそらく腕力で開けてください。フォースが使えるなら、それでも可。
 

 
 入り口から・・・エントランス?エントランスなんですかね?たぶん、エントランスですよね?
 とりあえず、中にお入りください。
 場所はここで間違っていません。勇気をもってお入りください。



 イエネコカメラは2階にありおりはべりいまそがり
 この階段も結構、写真映えする。



 2階はすぐ突き当りです。突き当りを右へ
 

 
 貴方はイエネコカメラを発見しました。
 ちなみに、閉店しているときは看板が廊下にでていません。
 たまに看板が出ていても施錠されていて入れないときがありますが、店主が下のコンビニに買い物か何かに行っているだけなので直ぐに戻ってきます。そのままお待ちください。
 あと、公式には12時開店となっていますが、12時に開店しないことがしばしばあります。
 そういうお店だと思って笑って流しましょう。




 さて、店内のファーストインプレッション
 雰囲気が伝わっていれば幸いです。 



 店内の左サイド
 季節の写真集が売っています。
 何故かバイクがありますが、カメラ店にバイクがあっても不思議はありません。


 
 左サイド奥のカウンターには、たくさんの国産高級一眼レフやレンジファインダー機が並んでいます。
 一緒に手ぬぐいが販売されていますが、何も不思議なことはありません。
 ジャパンでは、よくあることです。



 反対側のケースには、びっしりとレンズが詰まっています。
 Lマウントのニッコールから、中判レンズ、一眼レフの標準、広角レンズまであります。
 ただし、ズームレンズはありません。
 ズームレンズの整備は大変らしく、扱っていないそうです。



 ここがカメラの修理工房です。
 持ち込まれたカメラはここで修理されます。
 なお、ライカなどの海外製カメラの修理は困難とのこと。
 ただし、ものによっては修理できる場合もあるそうなので一度、電話で相談されるとよいでしょう。


 工房をアップで・・・


 手前のカメラはリコーのコンパクト。
 ソ連がコピーしてゾルキー11になった元ネタです。
 近未来的なデザインがお気にめしたらしく大量にコピー生産されました。

 ソ連という国は不思議な国で、とにかく未来志向の国でした。
 社会の前衛を自認していたのだからそりゃそうでしょう。
 開放された労働者の国は、無限の発展と完全な平等が約束された理想郷を目指していました。
 その根拠は科学であり、科学的であることが社会主義国家では権威を持ちました。
 科学の発展が明るい未来を齎すと無邪気に信じていたわけです。
 
 問題は、彼らの国は貧しく、技術もなく、硬直して不敗した官僚機構がこれに組み合わさって、彼らの目指した未来が今から見るとカオス以外の何者でもなかったということでしょうか。

 ここでソ連に纏わる有名なジョークを一つ。

 ソビエトにて、ソフホーズの看板が2枚。
 「民主主義は今や崖っぷちに立たされている!」
 「社会主義は民主主義の一歩先を行っている!」




 店内右サイドへ
 本棚にあるのは大量の写真集です。
 これを見ながら、のんびり休憩して買い物もせずに帰る客がいるそうです。
 ・・・えっと、私のことです。
 

 
 窓際、本棚の上には名古屋近隣の写真展の案内がたくさん
 結構な頻度で更新されますので、写真展の情報を探すのに良いでしょう。
 

 たまーに、開催期日を過ぎたものがそのまま放置されていたりますが、キニシナイキニシナイ 


 店内奥のキャビネットには店主のイチオシカメラがあります。
 ニコンFのフォトミック付きです。
 うーん、美しい。ライカを滅ぼしただけのことはある。



 奥の棚には、コンパクトカメラ
 全て整備して、試写済です。
 目測式か、簡易なレンジファインダーで撮るコンパクトカメラは一般家庭向けに大量生産され、海外にも多数輸出されました。
 機構が単純なので、どれも似たようなデザインなのですが、それを嫌って差別化のために奇抜な外見に走ったタイプが沢山作られました。




 一眼レフもあります。
 購入した後でトラブルがあっても、しばらくは無償で調整してもらえます。
 操作方法でわからないことがあれば、気軽にお電話くださいとのこと。
 

 

 ニコン、キャノン、アサヒペンタックスに、ミノルタ、オリンパスOM-1
 大抵の国産一眼レフカメラが購入できます。
 コニカ?知らない子ですね。




 奇跡も魔法も、フラッシュバブルもあるんだよ!


 フラッシュバブルとはなんぞや?と言う方に。
 フラッシュバブルというのは・・・マグネシウムの粉を固めたものである。
 写真用語には、「フラッシュを焚」くという言葉があるが、焚くというのは火を使うということで、電気式のフラッシュが普及した現在では、意味不明な言葉だ。

 では、何故フラッシュを焚くというのかと言えば、電気式のフラッシュが普及する以前に、マグネシムの粉を燃やして発光させていた名残だったりする。
 古い映画で、写真を撮るとき、ボンっと音がしてピカッと光っているのはこのフラッシュバブルなのでした。


 
 ややローアングルに気味に引いてワンショット。
 ブリヂストン自転車の意味不明の垂れ幕がありますが笑って流しましょう。
 カメラ店にそういうものがあったって、何も不思議ではない。


 たまにーカメラではなく、自転車の整備をしていたりしますが、そういうものだと思って笑って流しましょう。


 ラストワン
 整備の終わったカメラを撮影する店主・・・いつもお世話になっております!


  

  今日はこんなところで




2015年10月23日金曜日

Leica 3焦点レンズ TRI-ELMAR 28-35-28mm F4.0 ASPH


 
 本日10月23日に、名古屋栄に新しいカメラ店がオープンした。
 カメラのキタムラ、名古屋中古買取センターである。

 
 
 
 何か、掘り出しものでもないかと探したところ、珍品を一つ見つけたのでレポートせんとす。
 

 ライカが作ったRF用ズームレンズ、トリエルマーである。
 後ろにあるのが90mmズマリットF2.5で、トリエルマーとズマリットはほぼ同じ大きさである。
 ファッティーなM240にもよく似合う。
 

 このレンズはちょっと変わったズームレンズだと思えばいい。
 普通のズームレンズなら、50~35の中途半端な場所でも使える。
 だが、このレンズは50mm、35mm、28mmの3つ以外の画角は使えない。
 だから、トリプルで、トリエルマーという名前がついた。
 
 中途半端なところで使おうとしても、ピントが来ないのである。
 そもそも、レンズとファインダーが独立して存在するライカでは、ズームレンズは使用できない。ズームレンズをつけて、画角が変わってもファインダーは何も変わらないのである。
 写る範囲を表示するブライトフレームはあるが、それは50、75、90mmしか表示されない。(M3の場合)

 この点、レンズとファインダーが一致している一眼レフ機は有利で、ズームレンズは一眼レフ機の普及と発展に並行してきた。
 例えば28~50mmのズームレンズなら、30mmでも47mmの画角でも使用可能だ。
 一本のズームレンズがあれば、28~50mmまで大量のレンズを同時に持ち歩くのと同じことになる。
 そして、ファインダーから見る絵も、レンズと一緒に変化する。
 一度ライカが倒産まで追い込まれた便利機能である。

 遠くのものを撮りたいときは望遠に、大きなものを撮りたいときは広角に、ライカなら一々レンズを交換しなければならないが、ズームレンズがあれば即座にそれができる。
 速射に優れるということで発展したライカよりもさらに早い速射と自由度の高さで、ズームレンズと一眼レフカメラは今の繁栄を築いたのである。

 だが、ライカでも一応、画角を3つに固定し、対応する倍率のファインダーとブライトフレームを適宜切り替えるギミックをレンズに追加することで、ズームレンズっぽいものを作ることはできる。
 

 それが、件のトリエルマーで、28、35、50mmの画角を切り替えて使える。
 ファインダーを見るときちんと28、35、50mmのブライトフレームが出た。



 まず、これが50mmの画角。開放F4で撮影した。

   TRI-ELMAR-M f4/28-35-50mm ASPH



 次が35mmで、これも開放F4で撮影
 尚、全てストレート現像である。

   TRI-ELMAR-M f4/28-35-50mm ASPH


 ラストが28mmで、もちろん開放F4撮影

   TRI-ELMAR-M f4/28-35-50mm ASPH


  おお、これは楽しい。
  そして存外に便利なものである。一々、レンズを交換する手間がない。
  だが、ブライトフレームの切り替えギミックの繊細さと複雑さを考えると生産中止になったのも分かる気がする。
  ちなみにピント合わせはインナーフォーカスで、レンズが動かないのがライカ的に珍しい。


  もう1回、別方向でテスト撮影
  全て開放F4で撮影している。順番は50,35,28の順番である。
  なお、ピントは中央のダンボールの2つ目に合わせている。
 

  50mmでは特に周辺落ちはない。

   TRI-ELMAR-M f4/28-35-50mm ASPH


 
 だが、35mmになるとちょっと暗い?となる。

   TRI-ELMAR-M f4/28-35-50mm ASPH


 
 28mmだと明確に周辺落ちが発生する。
 なお、全てマニュアルで6ビットコードを指定して、電子的な補正が行われている。

   TRI-ELMAR-M f4/28-35-50mm ASPH
 

 以下の一葉は、28mm使用時に、F8まで絞った場合だ。
 周辺落ちは減っているが、完全に消えてはいない。
  
   TRI-ELMAR-M f4/28-35-50mm ASPH
 

  便利っていえば便利なのだが・・・何か絵に迫力がない。
 被写体が悪いのかもしれないが、ズミクロンとか使うともっとずがーんって来る。


 あと、役に立つか不明だが、ピント面を拡大してみた。
 以下の3葉は、上記の3葉を等倍で書き出して、切り抜いたものである。
 順番は、50、35、28である。全て開放F4で撮影してある。


 まずは50mmから・・・ちょっとフワつく感じがあるかな?

   TRI-ELMAR-M f4/28-35-50mm ASPH



 文字が潰れるとか破綻するようなことはない。
 35mmの方が50mmより気持ちシャープか?

   TRI-ELMAR-M f4/28-35-50mm ASPH


 28mmでもよく解像して小さな文字も見える。50よりはいいかも。
 だが、手ブレの影響もあるだろうし、明確にこうだ~と言えないか。

   TRI-ELMAR-M f4/28-35-50mm ASPH


 念のため、28mmで、F8まで絞って撮影した等倍切り出し画像も用意する。
 F8まで絞っても、解像度は変わっていないと思う。
 50、35、28のいずれでも開放からよく解像していると言えると思うが・・・どうかなー?
 
   TRI-ELMAR-M f4/28-35-50mm ASPH

  
 大変よく写るレンズだが・・・ややシャープネスが足りないかな。
 後から補正するにしても、物足りないと思う。


 今日はこんなところで。